森は海の恋人
①ブナの森の腐葉土を通った栄養ある水が、川から海へ下って海の生物を育てるとは?
・海の生物を育てる植物プランクトンの成長には、鉄分がかかせません。
・ところが、水の中の鉄分は酸素と結びついて酸化鉄となり、海底に沈みます。
・酸化鉄は粒子が大きいので、細胞膜を通せず、役に立ちません。
・圧倒的な鉄不足です
・植物プランクトンの養分は、チッ素、リン、カリウムなどです。
・チッ素は、海中では、硝酸塩の形で溶けています。
・植物プランクトンが硝酸塩を取り込むには鉄分が必要です。
・それは、硝酸塩を還元してチッ素を取り出すためです。
・また、光合成に必要な葉緑素ができるためにも鉄分は必要です。
・川の水も鉄分を酸化させますが、酸化する前に別の物質と結びついた粒子の小さな鉄分も含まれています。
・これがフルボ酸鉄です。
・落葉樹の葉が腐葉土になる時、フルボ酸ができます。
・これは鉄と仲が良く、フルボ酸鉄となります。粒子が細かくて酸化しません。
・フルボ酸と鉄は、しっかり結びついたまま海まで行きます。